noir_neo’s blog

140字より長い文章を投稿するところ

「入力」を大幅に見直した2017年

MD Advent Calendar 2017 10日目の記事です。

昨日は soymilk007 さんの ようこ — 「自担」とは何か? 【この記事はMD Advent Calendar 2017 9日目の記事です。】... でした。

とても真面目でしたね。「自担」って言葉は知りませんでした。私の知っている言葉だと、「ガチ恋」が近いかな?


改めましてこんにちは、メガネ美少女で有名な @noir_neo こと、ねおりんです。

MD を卒業できなかったタイプの人です。 普段は新宿の南口あたりでキーボードの音を奏でて生計を立てています。

これは大事なことなのですが、クリスマスイヴの予定はまだ空いておりますので、ぜひ Twitter などでお声がけください。25は仕事じゃ。


さて私の今日の話ですが、 今年は「入力」についてたくさんの見直しを行ってきた年だったので、その振り返りと布教をしたいと思います。

さて入力とはなんのことを言っているのかというと、当然コンピュータへの入力です。まあ具体的には、キーボードとマウスの話です。

Dvorak 配列にした

それではまず今年一番の大きな変化、配列の話からしていきましょう。

みなさんはどのようなキー配列を使っているでしょうか。おそらく多くの方は、左上が qwerty で始まる QWERTY 配列でタイピングしていると思います。 (配列とだけ書くと、 JIS とか US とかっていう配列もありますが、ここでは別の話です。ちなみに私は US 派です) ほとんどのキーボードに標準で印字されていて、標準で入力される配列ですね。

私は5月くらいから Dvorak という配列を使い始めました。 Dvorak 配列というのは、左上から dvorak... というわけではなく、ドボラックさんが考えた配列です。作曲家のドヴォルザーク(チェコ語の発音)さんの遠い親戚らしいです。

こんな感じの配列です。

https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/2/25/KB_United_States_Dvorak.svg/1080px-KB_United_States_Dvorak.svg.png Dvorak配列 - Wikipedia

おわかりのように、左手の中段に母音が集中しています。これによって右左右左とテンポの良い入力がしやすいのが特徴です。

使い始めのころの記事があるので、導入方法とか詳しくはそちらを見てみてください。

Dvorak 1日目 - noir_neo’s blog

初めはパソコン触りたてのようなおぼつかない入力でしたが、1ヶ月ほどですっかり慣れ、今ではもはや QWERTY が打てないほどになりました。(ぶっちゃけ、稀に職場で同僚のPCを触る必要があるときに困ります)

またこれは副作用ですが、習得時にとにかくホームポジションを守って指で覚えるようにしたため、今では綺麗なホームポジションでタイピングができるようになりました。

ところで、この Dvorak をさらにプログラマ向けに改良した Programmer Dvorak という配列があるのですが、つい最近これにしました。

https://www.kaufmann.no/roland/dvorak/images/dvp1.png Programmer Dvorak

ぱっと見の大きな違いは最上段の記号と数字の並びですね。一見ワケガワカラナイかもしれませんが、実際使ってみると、指で覚えやすい並びということがわかります。

そしてよく見ると気づくのですが、数字と記号が上下逆です。単体で押すと記号が、 shift を押しているときに数字が入力されます。なぜなら、プログラマーは数字よりも記号を打つことのほうが多いから!

さすがにハードル高いなーと思う人は、まず shift の逆転から始めるとよいです。わたしもしばらくそれでやっていました。これも過去の記事が参考になると思います。

Dvorak いじった - noir_neo’s blog

いろいろ拡張を入れていってる

Programmer Dvorak と同じタイミングなのでつい最近の話ですが、 SandS を入れました。

スペースバーを押しながら他のキーを押すと shift を押していることになる、という拡張です。スペースバーだけを押してそのまま上げるとスペースバー本来の働きをします。 だって shift とか小指を折り曲げないとだし、押しにくいじゃないですか。親指にもっと仕事をさせましょう!というやつですね。

まだ少し慣れていなくて、 へんかんSiyo みたいになることや、癖が抜けずに小指で shift 押していたりしますが、概ねとてもいい感じです。このまま慣れていきたい気持ちです。

他に、以前から入れている拡張だと、右 ⌘ と ijkl で矢印キーになるようにしたりしています。これはホームポジションを崩さずに右手だけで矢印キーを打てるのでとても便利です。

あとは ctrl + j (j は QWERTY での j)で esc になるのとか入れています。(今年 Touch Bar 搭載 MacBook Pro を買いました) いやでも、 Touch Bar の esc 云々以前に、頻繁に使うのに遠すぎですよね、 esc 。

デュアルキーボードをはじめた

ここまでソフトウェアの話をしてきましたが、次にハードウェアの話をします。

夏くらいにデュアルキーボードを始めました。 デュアルキーボードとは、2台のキーボードを左右に並べて、左のキーボードの左半分を左手、右のキーボードの右半分を右手でタイプするスタイルのことです。

そもそも分割キーボード(↓こういうの)に興味があったのですが、微妙に好みのものがなくて、

www.archisite.co.jp

会社にいる 変態 先達に倣って、手元にあった2台のキーボードでやってみたら快適だった、という経緯です。 左右それぞれの腕に対して楽な位置でタイプできるのもいいですし、スペースバーが2つになるのが素晴らしいです。(私は右のキーボードのスペースバーは ⌘ にしています)

MX ERGO でトラックボールデビューした

9月に ロジクール(Logitech)から7年ぶりの新作トラックボールマウスが発売されましたね。

www.logicool.co.jp

マウスでの Unity 作業にうんざりしていた私は、この機に購入しトラックボールを使い始めました。 もう最高ね。特にドラッグアンドドロップがとっっっっっっってもしやすいです。

さいごに

そんなわけで入力を見直してきた2017年ですが、いまの職場のデスクはこんな感じです。

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Apple Wireless Keyboard(会社支給)、Majestouch2(私物)、Magic Trackpad(会社支給)、MX ERGO(私物) AbemaTV でアニメを見ているのは定時後だけです!!

まだまだ健全ですね。

以前は一日中コードを書いていると手首や指が痛くなったりして湿布を貼りつつ仕事をしていたのですが、最近はそういうことはなくなりました。 (設定をいじった直後とかは、意識しすぎて慣れない運指で攣りそうになることとかはあります)

諸々慣れるまでは決して楽ではありませんが、これまでの人生で入力した量と、これからの人生で入力する量を比較した時、移行コストが高すぎるということはないと思うのです。

コンピュータの入力に関して標準の環境というのは、改善の余地が多々あります。ぜひ自分のために、自分に合うものを選択しましょう。

この記事が、みなさんが一歩を踏み出すきっかけになれば幸いです。 私もまだまだ改善したい部分があるので、来年も引き続きやっていきます。

さて明日は Akkieeffect の日本酒クズの話ですね。 冬は、寒おろしはすごくうまみがあるし、新酒しぼりたては刺激的だし、日本酒がおいしい素晴らしい季節ですよね。 どんなお店を紹介してくれるのか楽しみです。

『心が叫びたがってるんだ。』(アニメ)を見ました。

(酔っ払ってるし、心が乱れてもうセマンティクスに文書かけないのでプレーンなテキストで書きます)

劇場公開当時ちょっと気になってはいたけど結局見ていなかった、ここさけ。

(たしか、 Charlotteラジオ聞いてて、内山昂輝さんのゲスト回であやねるの「心が叫びたがって」て忙しいんでしょ、みたいな発言から気になってはいた)

dアニメに追加されてて、「お、見ておこ」と思っていたところ 実写映画化されると聞いて、まあ明日も休みだしなあと晩酌しながら見始めた。

以下ネタバレ含む感想なので、実写映画観に行くつもりの未視聴勢に配慮して区切っておきます。


先に、誤解を恐れずに結論を書きますと、

オタクが見てはいけない作品です。

基本的に 青THE春 しています。

めんどくさいのであらすじは wikipedia とかを見てください。

心が叫びたがってるんだ。 - Wikipedia

ヒロイン[要出典]の成瀬順は、しゃべるとお腹が痛くなる呪いにかかってる系ヒロインなんですが、 オタクのおれらのお腹が痛くなってくるアニメでした。

お腹というか胃とかそのあたりが痛い。胸焼けする。

でもまあね、成瀬順はかわいい。

声豚的にはもうね、水瀬いのり〜〜〜〜〜〜って感じ。

最高です。素晴らしいです。

序盤のあんまりしゃべらない成瀬もかわいいですが、

佳境で

「わたし、坂上くんが好き」って告白して、

「ありがとう、でもね、好きなやつがいるんだ」のあと、

「知ってたよ」

って言うのとか無限リピートできます。

知ってたよって〜〜〜〜〜〜うん知ってたねえ〜〜〜〜〜あああ〜〜〜〜っていう感じです。

まあまずこのラストに向かって盛り上がるはずのシーンで主人公?がヒロインを振るのがどうなんだって思うところですが、水瀬いのりの演技に脳が支配されて、危険を察知できていませんでした。

あと時系列に沿って書くと、ここの間のミュージカルのシーンはとても良いので、どちらかというと、ここまで見たほうがいいです。すばらしいです。ちょっと泣きました。

問題は、ラスト、というか彼ら4人の恋の行末です。

ミュージカルが終わり、片付けの最中、ちょっくら告白してくるわ〜とか言い出す野球部の坊主。

主人公とサブヒロイン[要出典]が「は?」とか言う中、

私は「まじか」って声が出ました。劇場に見に行かなくてよかったわーって思いました。

そして、エピローグのナレーションが流れる中、

(ボイスはないですが)成瀬に告白する野球部と、赤面する成瀬たそ

はああああああ〜〜〜〜〜〜〜

お父さんは!!!!!!内山昂輝以外!!!認めません!!!!!!!!!!!!!!!!!

だってですよ、野球部の坊主っていうのは、オタクと正反対の立場なわけですよ。(元野球部オタクには申し訳ないけど)

学生時代の我々は、ブイブイ言わせてる彼らの遥か下のカーストでひっそりと暮らしてきたわけですよ。

オタクはね、主人公?の坂上くんに自己投影して(ピアノ弾けないけど)、ヒロインの成瀬マジ小動物かわいいって思って見てるんですよ。

そこで、まさかのチア部のサブヒロインとくっつくわ、ヒロインは野球部に持っていかれるわ、

いかに悲惨なエンディングか。

これが仮に Charlotte だったら高城と友利奈緒がくっつくようなもんだぜ??? 正気か??????

(この場合乙坂と柚咲がくっつくのは特に問題ないけど)

はあ〜〜〜〜〜

許せません。

騙されました。

水瀬いのり内山昂輝に騙されました。最悪です。

あの花見てないけど、覚えたぞ長井龍雪監督絶対に許さないからな!

まあ、オタク向けコンテンツでは絶対にありえない終わり方だなと思いました。

ちゃんとヒロインとくっつくか、ハーレム的な終わり方が一般的だからです。

でも、リアリティがあるというか、ああ、高校生ってこんな感じだよなって思うところもあって、 ミステリアスだけど普通の女の子でかわいい成瀬順が、 一気に普通の女子高生になってしまって、なんというか、

幻滅しました。

これはおたくに与えてはいけない感情です。

お腹が痛いです。

オタクに辛い過去を想起させるようなコンテンツを与えてはいけないのです。

これは、R18コンテンツなみに、ゾーニングされるべきです。

つらい!!!!!!!!!!!!!!


いいたいことはたぶんだいたい言ったので、終わりです。

ラティアスまでまだ時間あるので、 Charlotte 見始めました。

dアニメは素晴らしいです。dアニメに罪はありません。

終わりです。

Dvorak いじった

キーレイアウト変更

目的とか

Programmer Dvorak にしようかなと思ったけど、 記号の位置を手で覚えられる自信がなかったので、とりあえず数字段の Shift を逆転してみることにした。

あといずれにせよ QWERTY ⌘ は必要なので、拡張 keyboard layout を作る。

手順

  • ukelele をインストー
  • 適当な bundle を作ったら入力ソースを Dvorak - QWERTY ⌘ にして、 “Capture Current Input Source”
  • いい感じにリネームして、好きに設定する
  • 設定ができたらメニューから File > Install > Install for current user
  • 環境設定のキーボード入力ソースから作ったやつを追加(再起動とかが必要かもしれない)

これで使えるようになる が、デフォルトの入力ソースを消したいが消せない

[2017/7/20 追記]

!!!以下の内容は危険です!!!

ソフトウェアアップデート後の再起動時、パスワード入力が受け付けられず、ポンと鳴る、という現象がありました。 おちついて、電源を長押しして一度終了し、再度起動すると通常のログイン画面になり、入力可能になりました。

[追記終わり]

  • $ open ~/Library/Preferences/com.apple.HIToolbox.plist xcode で開かれる
  • AppleEnableInputSource の中から該当のソースを探して削除する
  • 再起動とかすればいなくなっている

感想

Ukelele よい。 アイコンはキャプチャしたものだと、メニューバーがダークテーマの場合ちゃんと表示されなかったので、自分で作った。

レイアウトを上書きしたとき反映されないことがある。 (一度 Library/Keyboard\ Layouts/ の該当のものを消してからインストールして再起動するのが確実) デフォルトの入力ソースを消す方法が面倒だし少し危険で嫌。

数字段まだ慣れないけどたぶん便利。

DvorakJP 導入

目的とか

やはり「か行」を c で打てないとだめだと思った。

手順

感想

標準の日本語入力をずっと使っていたのでライブ変換がないのに慣れないのとかある。 が、エンターの打鍵が無駄に多かったことに気づいた。

か行はまだ癖でkで打ってしまうので、矯正していかねば(kでも打てるようにしてるけど) 意識してcで打つと気持ちいいので良い。 あと cna で「きゃ」が打てるのとか良い。

Dvorak 3日目

進捗

  • 初めて Dvorak で仕事した
    • 人が少なくて Slack のやりとりは少なかったので、始めるのにちょうど良いタイミングだった(想定通り)
  • 中段はタッチタイピングできるようになってきた
    • タイプしていて気持ちいい瞬間も現れてきた
  • 苦手なキーがわかってきた
    • なぜか迷う: k
    • 押しにくい: q, j, w, v, z
    • 右手なの?左手なの?: x

→ローマ字向け拡張を検討する

困っていること

QWERTY の呪い

  • iTerm だけでなく、エディタとかそれ系全般が QWERTY ⌘ 効かないことがわかった
    • とりあえず強引にキーマップをずらして対応
  • 会社の iMac だと、パスワード入力が QWERTY
    • 家の MBP は一緒に変わった
    • 外部キーボードだと挙動が変わる?
  • VNC で作業するとき QWERTY
  • 指が QWERTY と混ざるようになってきた

→上のレイヤーで配列変えられないか要調査 (ラップトップで作業したい時も多いので、ハードウェアで解決はなし)

その他

  • shell 操作が手癖で打てない(ローマ字入力の遅さよりフラストレーション強い)

→ .zshrc .vimrc .tigrc .tmux.conf いじる

  • 力が抜けていないためか、肩とか腕とか薬指が痛い

Dvorak 1日目

はじめに

GW なので、 Dvorak に挑戦してみることにしました。

きっかけは会社の人絡みです。

qwerty とは十数年来の腐れ縁ですが、この先、脳をコンピュータに直結して仕事ができるようにまでの間、できることなら手指への負担をやわらげたいものだと思い、 またゲームのキーアサインを変えるようなものだと思えば、しばらく頑張ればそれなりのリターンはあるはず…という考えからです。

環境構築

mac の話です。 私は普通の「日本語」を使っているので、 システム環境設定 > キーボード > 入力ソース > 日本語 > 英字のレイアウト: から、 「Dvorak - QWERTY ⌘」(コマンドキーを押している間は qwerty 配列になるやつ= ショートカットは今まで通り)を選択。 f:id:noir_neo:20170430001139p:plain

以上!簡単!

ちなみに、最終的には Programmer Dvorak まで行きたいなーとは思ったのですが、まずは基本からにしました。

iOS の話は、疲れたのでまた今度書きます。まあアプリ入れるだけです。

配置表の表示

ターミナルの背景画像とか、スクリーンショットを前面にフロートさせるアプリなど試行錯誤しましたが、 キーボードビューアという素晴らしい存在に気づき、画面右下に常駐させることにしました。 f:id:noir_neo:20170430001232p:plain

練習メニュー

今日は Twitter をしていただけですが、なんとなく雰囲気はつかめてきました。

いい感じだなって思い始めていること

ホームポジションが(比較的)守られている

(単に配列を変えた直後だからかとは思いますが…) 私はもともと運指がめちゃくちゃなのですが、 今めっちゃ全ての指でタイピングできてます。 このまま矯正できるように頑張りたいところです。

母音が左手中段に揃っている

ローマ字は基本的に、右手→左手の順でタイプできるので、リズム感は心地いい気がします。 ただ、 o がどういうわけか、まだどうしても苦手です。 あと「か行」が辛いです。

困ったこと

パスワードが入力できない

PCのロックをいかに手癖で解除しているかということがわかりました。 ロック画面だと、前述のキーボードビューアが表示されないので、大変です。

腕が疲れる

慣れないタイピングのせいか、ホームポジションが守られているためか、左腕が特にしんどいです。 真ん中で割れているキーボードの良さそうみがわかりました。

まとめ

ほぼタイピング練習のための記事なのでまとめることもありませんが… 他のこともしながらですが、3時間くらいかかって書きましたが、初日としては(だから?)かなりいい感じに楽しんでタイピングできてます。 GW明け、無事移行できているのか、投げ捨てているのか、お楽しみに(?)

cocos2d-x の NO_BORDER で天地中央

諸事情により cocos2d-x に手を出して、ここ2、3日で C++ をほぼ初めて書き始めている。

C++ 難しい話はともかく、 cocos の座標系がやばいので覚書。

端末ごとの画面サイズ(というよりもアスペクト比)の差異を吸収する方法のひとつに ResolutionPolicy::NO_BORDER というのが用意されている。比率は保持して縦横どちらかにはみ出すやつ(cssbackground-size でいうところの cover 的な?)

この状態で画面の中央に配置するのにちょっとハマった。

Size size = Director::getInstance()->getVisibleSize();
Vec2 origin = Director::getInstance()->getVisibleOrigin();

// layer->setPosition(size/2);
// では期待した挙動をしない(上下にはみ出す画面サイズの端末だと、下寄りになる)

Vec2 center = Vec2(size.width/2+origin.x, size.height/2+origin.y);

layer->setPosition(Vec2(center.x-layerSize/2,
                        center.y-layerSize/2))

早速ブレークポイントを使った。

Visible という名前からもう少し察したかったと言えば、それもそう。

この問題に関連したりしなかったりして ignoreAnchorPointForPosition とかいうのもあるけど、これはもっとややこしくてまだ完全に理解できていない… いっそ生 OpenGL のほうが座標系はそこそこ理解しているつもりなので書きやすそうである(感想)

これ系のネタでまた書くかも。

趣味プロジェクトにおけるコミュニケーション

この記事は コミュニケーション Advent Calendar 2015 の21日目の記事です。

はじめに

こんにちは、 noir_neo です。大学に行ったり行かなかったりしつつ、週3くらいで内定先で早期出社アルバイトのエンジニアとしてスマートフォンゲーム開発したり、あとは趣味でゲーム作ったりしています。

この記事では、仕事ではない趣味のプロジェクトにおけるコミュニケーションに関しての気づきや工夫していること、やってみたいけどまだできていないことや、仕事でのそれと比較して思ったこと…などを書きます。

いま取り組んでいる趣味プロジェクトのこと

私は TEAM THE SUGOI NINJA (以下、スゴニン)という趣味プロジェクトで THE SUGOI NINJA 3 というゲームを作っています。役割としてはゲームデザイナー兼プログラマーで、実質チームのマネージャーでもあります。

メンバーは私含め4人で、全員同じ大学の仲間で、学校に通いながらあるいは仕事をしながらプロジェクトを進めています。立ち上げは2015年6月ですが、もともと2013年の3月にローンチした THE SUGOI NINJA というゲームの次回作にあたり、メンバーもそのままです。(空白期間はただの酒飲み仲間でした…)

ちなみに、私も当然、過去にはこれ以外にいくつかの趣味プロジェクトを立ち上げては失敗しています…

定期的に顔を合わせて 🍶 を飲み 🍣 を食う

スゴニンでは、もはや全員が学校にいるわけではないので、顔を合わせる機会は作らないとないです。(学校に来ているハズの人とも、互いにサボりまくってるので会わないです…)

普段のチームのコミュニケーションには Slack を使っています。ソースコード管理は GitHub で、ファイルの共有も Dropbox を使っていますし、基本会わなくても開発自体はじんわり進むハズではあります。

ですが、定期的に顔を合わせるべき理由があります。それは、実際に会わないと、「テンション」がわからないということです。仲間のテンションがわからないと、その次の期間どうも仕事がふりにくかったり、純粋に「元気かなぁ?」と心配になるものです。

横とか後ろを向けば同僚も上長もいる仕事とは違うのが、趣味プロジェクトです。実際ちゃんと定期的に集まるのは、場所とか各自の都合とかで難しいかもしれませんが、とにかく習慣化することが重要です。 実は私も「今週は集まってもしゃあないしなぁ…」と思ったのを言ったら「でもちゃんと集まるのが大事なんじゃ?」(詳しいニュアンスは忘れました)とメンバーに言われて、やっぱり集めたことがありました。 そういう意味では、飯や酒もセットだといいのかもしれないです。

それから、給料で働いているわけではない(仕事も別に給料だけで働いているわけではないですが…)ので、全員でより楽しくやっていかないと頓挫します。 だから、相手のテンションを伺う…というと少し語弊がありますが、互いに元気か、 SNS やチャットツール上での「元気?」ではなく、確かめ合うのが大事だと思っています。

あとは酔っ払った勢いで出てきて盛り上がったアイデアを実装まで持っていく、みたいなふざけたことをできるのも趣味プロジェクトならではだと思うので、そういうの大事です。

ワークフローを見直し、コミュニケーションの発生段階をそもそも変える

先にも少しソースコード・ファイル管理について触れましたが、スゴニンでは現在ワークフローの改善を試したいと思っていて、少しずつ進めています。具体的には、デザイン・アートサイドのメンバーも Unity を触れて、 PR を出せて、ついでに挙動レビューもできるようにする。そして、各自の仕事と責任の範囲を Unity に持っていくところまでとしよう、というものです。

なぜそうしたいのかと言うと、「モデルファイル貰ったけど Unity に読み込んだらおかしい!」みたいなことで手戻りがたくさん発生して(しかも忙しい時に!)、 Skype の空気がやばくなったことがあった…というものが大きいです。純粋に手戻りを減らしたいということと不可分ですが、趣味プロジェクトにおいては、たぶん、より大事にすべきは工期よりもチームの空気です。どちらかといえば。(工期と空中分解率は指数関数的になりそうではありますが…)

ただしこれは職場のワークフローに影響を受けたもので、趣味プロジェクトに限らない話だと思います。が、やはり、毎日8時間、数メートル圏内に居合わせることができないからこそ、各自の仕事の範囲を見直してみることが大事かなぁと思うのです。

結構荒技ですし、当然新しいことを覚えてもらったり教えたりと、その分の学習コストはもちろん、コミュニケーションコストもはじめのうちは増えるわけなので、その辺りはトレードオフですね。

仕事ではないからこそ、適切に見積もる

趣味プロジェクトにおいても、「今誰が何をやっているのか」を見える化することは、仕事と同様に重要なことだと思っています。

スゴニンでは、タスク管理を Trello を用いてカンバン方式で行っています。なるべくユーザーストーリーでカードを作り、終了条件も明確にする、ということが「その仕事やって欲しかったのと違うんだけど?」みたいなコミュニケーションの齟齬を減らすために頑張っていることですが、なかなか難しいです。でもこの辺も仕事も一緒ですね。

ところで、見積もりは趣味プロジェクトにおける大きな課題のひとつと捉えています。仕事を振る時に「これ何時間くらいかかる?」と聞いても、ほとんど意味がないわけです。その人が直近で作業できる時間が毎日1時間なのか、あるいは3時間なのかによって終わるのか終わらないのか変わりますし、そもそもその3時間は確実に取れる時間とは限らないのです。「寝てた」や「デートしてた」を許さないわけにはいかないのが、趣味プロジェクトなのですから。そういうわけで、そんな会話を延々していたら、全く見積もりは進まないですよね。そして工期と空中分解(以下略)。

さて、アジャイル開発には、「ストーリーポイント」という考え方があります。日にちや時間ではなく、作業量や複雑さ、リスクなどをまとめて、他のストーリーと相対的に見積もるというものです。

スゴニンでは最近導入してみていて、見積もりに関するコミュニケーションは改善されたように感じます。さらに次の作業のことをよく想像する必要があるので、事前に(会えている時に)具体的な相談をすることが増えたり、終了条件をより明確につけることができるようになった…ような気もします。(Trello にはポイントを入力する機能はないので Description の冒頭に書くようにしています)

一方で、ポイントのつけ方には、まだ工夫が必要そうだなと感じています。例えば、テンションの上がる作業か否かを加味しているのはどうなのとか、プロジェクト以外のことの忙しさや精神のゆとり具合を他のメンバーと比較する指標が欲しいけどそれはポイントに入れていいのだろうかとか、そういう具合です。この辺りはスゴニンでも今後考えていきたい課題です。

ちなみに、スゴニンはポイントを導入してもバーンダウンなどはそれこそあまり意味がないと思ってやっていません。イテレーションの合計だけ出して少なさに笑って、乾杯して次のイテレーションは頑張ろうなって言い合います。

まとめ

趣味プロジェクトは基本的にお金で動いているわけではないし、空中分解しやすいけれど、そもそも好きで集まっているはずのメンバーなのだから、コミュニケーションの都合で不幸せになることがあればそれはとても残念です。でも逆に言えばコミュニケーションの工夫でうまく回していくことも可能だと思います。

他の方のこのアドベントカレンダーの記事を読んで、自分もこれを書いてみて思ったのは、趣味プロジェクトだからといって特別なことはそれほど多くはなくて、コミュニケーションに関して抱える問題はほとんど普遍的なんだなぁということです。

ですから、たとえ友人同士のプロジェクトであっても、やりたいことが一致して偶然集まったプロジェクトでも、(気恥ずかしかったり、必要ないだろうと思っても)「コミュニケーション」についてきちんと考えて工夫して、そしてコミュニケーションすることが、プロジェクトのゴールにつながるんだ!ということが、気づきであり、結論になります。